ふるサポ通信

SDGs生物多様性:辻功のとんぼシリーズ第6回目

お知らせ

暑い夏、少しの涼を求めて川や水辺を散策すると、トンボ類に出会う機会が増えます。
私にとっては夏と言えばヤンマの飛翔です。美しい大きな体を力強い羽ばたきで自由自在に飛び回る姿を見ると、「空中の覇者」と名付けたくなる風格が漂います。

 

ヤブヤンマ♂の休止
大型のヤンマです。木に囲まれたヤブの中の小さめの水溜まりに好んで住むことからヤブヤンマとなりました。
オスの眼は美しく明るい青で、時間とともに深い青に変化します。日中は木々の間を、メスを求めて素早く飛びます。
私はこのトンボが大好きで、特にオスは毎日カメラを片手に追いかけまわしています。朝方と夕方には水辺の上を餌を食べに群れて飛び回りますが、真っ暗になるまで見続けていても全く飽きることがありません。

マルタンヤンマ♀の休止
このヤンマは独特な色合いをしています。メスは赤褐色の地色をしています。水生植物の繁茂した小さめの池を好むので、ヤブヤンマと同じところで見ることもあります。
夕方になると、産卵のために水辺に飛来しますが、とても敏捷で慣れるまでは目にとまりません。初めて見たのはトンボ王国で名高い高知県四万十川の湿地でした。
それ以来、ずっとこのヤンマの美しさに心を奪われていて、二度目に三浦半島で対面したときには感激しました。それから30年を超えましたが、♂の行動などまだ詳しい生態が解明しきれていません。この謎だらけの生活も本種を神秘的にしていて、これからも追い求めていくことに違いありません。